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2018-19 ニューモデル情報 VÖLKL
2018-05-23 (水) 15:13
プラチナムシリーズがフルモデルチェンジ「RACETIGER DEMO」シリーズへ
国内のデモシーンのために特別にラインナップされ、約10年間にわたり愛されてきた「プラチナム」シリーズが来期、がらりとフルモデルチェンジ。名称も「RACETIGER DEMO」(レースタイガーデモ)シリーズへと変える。フォルクルのタイガーといえば、WCをはじめ、アルペンのトップカテゴリーのシリーズ名として知られているが、ブランドのフラッグシップの名称を使用するということは、その性能、パフォーマンスにそれだけの自信をもって送り出すのであろう。一変されたデザインは目を引くものがあり、すでに試乗会等でも注目を集めている。
モデルチェンジの大きなトピックスとしては2つ。芯材に使用されている特別なシート「3Dグラス」とさらに進化をとげた「UVO 3D」だろう。「3Dグラス」とはスキー内部の特殊な3D形状をしたグラスファイバーシートのこと。フルモデルチェンジにあたって、プラチナムシリーズから設計そのものが見直され、サイドカット、フレックスパターン、そしてロッカー形状といったトータルでの見直しとなった。足元をしっかりとたわませながらも、ターン中の高いグリップ力やキレをもたせるには、トップとテール部分にしっかりとしたトーションを持たせる必要があった。“たわみ”と“トーション”の理想的なバランスを実現するためには、この「3Dグラス」が最適な選択肢であったのだろう。このシートはサイドウォールに巻き込むようにも敷かれているので、グリップ力の向上にもつながっているという。目に見えない芯材の部分であるが、目に見えて滑りが変わる要素に落とし込んでくるところが、“質実剛健“老舗ブランドの成せる技か。
目に見える大きなトピックスとしては、進化した「UVO 3D」。すでにこのUVOシステム自体は投入されて数年たっているが、来期モデルにはさらに縦、横と文字通り3Dに対応した振動吸収性能に進化が見られる。これにより、硬い斜面、不整地や悪雪、湿雪といった板のバタつくシチュエーションにおいて大きな助けとなるであろう。バタつきを抑えることはすなわち雪面と板が離れることを避けることができる。結果として、上述のグリップ力の向上につながる。振動吸収性能はそれだけにとどまらず、板の走りにも好影響をもたらしてくれる。
来期のデモシリーズのテクノロジー面でのトピックスとしては、大きく上記2つが挙げられるが、どれもが独立しているわけではない。それぞれがその機能を最大限に発揮し、相乗効果が得られる機能となっている。フォルクル、マーカー、ダルベロとそれぞれの独立したブランドながらもそれぞれの特徴をいかしながら、板、ビンディング、ブーツとスキーを構成する3つの要素が総合的に開発されるグループならではの背景が活かされたひとつの答えが来期の「RACETIGER DEMO」といったところか。
ラインナップはロングターンモデルの「RACETIGER GS DEMO」、ショートターン専用「RACETIGER SL DEMO」、ミドル系オールラウンドの「RACETIGER MX DEMO」、ショート系オールランドの「RACETIGER SX DEMO」とSC、SRCの6機種。特にSLとSXは似た特徴を持つモデルとなるが、ショートをベースにコブやある程度幅広いシチュエーションを想定するならSX。ショートに特化するのであればSLという選択かもしれない。それぞれの志向に合わせてラインナップされているので、これからの展示会、早期受注会では吟味してもらいたい。
「3Dグラス」の詳しい動画はコチラ
「3D UVO」の詳しい動画はコチラ
マーカーフォルクルジャパン www.marker.co.jp