オンピステモデルの新基準
シチュエーションにとらわれることなくシーズンを通してハイパフォーマンス

　「VÖLKL」のデモシリーズ「RACETIGER」は、技術選をはじめ多くの基礎スキーヤーから支持を獲得しているが、近年は特にそのラインナップは細分化、専門化が進んでいる。しかし、技術選や検定、またはターンサイズなどにとらわれることなくゲレンデを滑走したいというスキーヤーも数多い。そんな要望に応えるかのように登場したのが「DEACON BLACK-technical」シリーズだ。
　「DEACON BLACK-technical」シリーズ。その名の通り黒を基調としたデザインは競技モデルとは一線を画している。しかし、そのポテンシャルは「RACETIGER」シリーズにも負けないほどのハイパフォーマンスモデルだという。ラインナップは3モデル。大きく違うのはそのセンター幅。76、75、74mmとスペックだけみるとオールマウンテンモデルのような印象だが、オンピステそしてtechnical（テクニカル）と謳うにはそれだけの理由がありそうだ。

トップモデルにも使用されている「3Dグラス」（白いシート）。足元はしなやかながらも適切なトーションバランスと優れたグリップを実現

　トップモデルとなるのは「DEACON 76 BLACK」と「DEACON 74 BLACK」の2機種。「DEACON 76 BLACK」はやや幅広の76mmというセンター幅。そしてサイズ展開も171、176cmというところから、ロングをメインに整地でのクルージングはもちろん、そのワイドなボディで多少荒れたコンディションでも、ハイスピードでゲレンデを疾走することができるだろう。
そして「DEACON 74 BLACK」。シリーズ中いちばん細身のモデルとはなり、そのシャープなボディは操作性に優れ、そしてターンサイズも自由に、まさにゲレンデを縦横無尽といった印象だ。幅広いスキーヤーに受け入れられるサイズ展開やラディウスの「DEACON 74 BLACK」は、これまで「RACETIGER」などに乗ってきたスキーヤーにも違和感なく、むしろ“キレる”ところはしっかりと、また「RACETIGER」よりも余裕をもたせたセンター幅により“ズラす”といった動作も行いやすく、操作性といった点では抜群のオールラウンドモデルと言えそうだ。

「VÖLKL」独自の振動吸収テクノロジー「UVO.3D」。文字通り、縦、横からの振動を吸収し、荒れた斜面、硬い斜面でもスキーはバタつくことなく推進力へとかえる

　「DEACON 76 BLACK」「DEACON 74 BLACK」ともに“疾走感”や“操作性”の良さといったものはなにもセンター幅だけのことではない。「RACETIGER」に用いられている「3Dグラス」「UVO.3D」の効果によるところが大きいのではないか。芯材部分に敷かれた特殊なグラスシート「3Dグラス」はビンディング部分にはしなやかさを持つ平面のシートとなり、ターン時には効果的な“しなり”を生み出してくれる。トップとテール部分には、切り替え動作の俊敏さ、そして優れたトーションバランスを生み出すように垂直方向に敷かれている。また、このシートはサイドウォールに張り出すように敷かれているため、グリップ力を向上させる効果があるという。「VÖLKL」スキー独特の衝撃吸収テクノロジー「UVO.3D」との相乗効果は計り知れず、雪質や斜面に左右されることなくスキーの“走り”を実現してくれることだろう。
　そして、その“操作性”の良さには「DEACON BLACK-technical」に用いられているロッカー構造にもありそうだ。「DEACON BLACK-technical」に採用されている構造は、ロッカー部分は長く、キャンバー部分は短く設計された「XTD チップ＆テールロッカー」。特に「DEACON 76 BLACK」では実際のサイズよりも接雪面は短く感じられ、アグレッシブに走らせながらも扱いやすさを感じられるだろう。また、キャンバーは足元部分だけとなるので、そこまでパワーを必要とせず、しっかりと“踏める”ことを可能としている。

（上）「DEACON 76 BLACK」
価格：¥137,000+税　サイズ（R）：171（17.2）、176（18.3）　サイドカット：122-76-103mm
（中）「DEACON 74 BLACK」
価格：¥137,000+税　サイズ（R）：163（14.0）、168（15.0）、173（16.0）　サイドカット：125-74-104mm
（下）「DEACON 75 BLACK」
価格：¥95,000+税　サイズ（R）：154（12.2）、161（13.5）、168（15.0）、175（16.5）　サイドカット：126-75-105mm

　「DEACON BLACK-technical」には上記2モデルよりもソフトな「DEACON 75 BLACK」もラインナップされている。154cmから展開されているサイズ感もあり、女性やシニアなど小柄であったり、脚力に自信がなくても乗りこなすことはできるだろう。
　スキーの楽しみといえば、やはりゲレンデで自由自在にターンを描くこと。「RACETIGER」と変わらないハイスペックなテクノロジーは“キレ”と“走り”を生み出し、独特のロッカー形状と余裕を持たせたセンター幅で“操作性”“扱いやすさ”を実現。レベルを問わず、さまざまなスキーヤーがゲレンデを疾走できることを可能にしてくれる「DEACON BLACK-technical」シリーズ。今シーズン「VÖLKL」からオンピステモデルの新基準となるモデルが登場した。
　
VÖLKLはコチラから