GEAR ギア
Snow Gear Collection 2020 HEAD「V-SHAPE」
2020-12-08 (火) 18:07
超軽量オールマウンテンスキー
レベルや志向に合わせてベストマッチした1台がワンランク上の滑りへ
アルペンワールドカップでは豪華な布陣で圧倒的な強さをみせる「HEAD」。今シーズンは「EMC」という独自の振動テクノロジーをトップモデルに搭載し、アスリートをさらなる高みへと導いている。どうしてもトップモデルに目が奪われてしまうが、一般スキーヤーに向けた充実のラインナップも「HEAD」が多くのスキーヤーに支持される理由のひとつ。そのラインナップのなかでもやはり注目となるのは「V-SHAPE」シリーズだろう。
「V-SHAPE」の最大の特徴でもある「テーパーレシオ」トップとテールの幅の差がスキー操作、ターンを容易なものにしてくれる
芯材に使用されているカルーバウッドコアをグラフィン、カーボン素材で補強。この組み合わせによって柔軟性と軽量化を実現している
「V-SHAPE」その名の通り、トップ部分が広く、テールが細い形状が、スキーを上から見たときに“V”のようなシェイプ(形状)は「テーパーレシオ」と呼ばれ、このトップとテールの幅の差が大きいほどに、ターンをスムーズに行うことが可能だという。そして、トップは厚く、センター部分は薄く設計することにより、ターン中の安定性と操作性に優れた乗り心地を実現している。これは初中級者や脚力のないスキーヤーにとって大きな助けとなり、スキーを操作することを自然と体感できるようになるだろう。
そして、驚くほどに軽量化された「V-SHAPE」は、その優れた操作性を実現する支えとなっている。芯材に使われているのは軽量で柔らかなカルーバウッド。それを補強するようにカーボン、そして「グラフィン」という強靭性に優れながらも薄く、そして柔軟性も併せ持つ素材が使用されている。他ブランドではカーボンやチタンといった素材を部分てきに配置していることが多いが「V-SHAPE」ではスキーの全長にこの素材が使用されている。そのためスキー全体をしなやかに、そして軽量に仕上がっている。このようなスペシャルな素材を一般モデルにも惜しげもなく使われているというのが「HEAD」というトップブランドの成せる業なのだろう。
これまではVの後に続く数字が大きくなるほど上級モデルとシンプルで分かりやすいラインナップであったが、この中にひとつ変わったモデルも存在している。それが「V-SHAPE V8S」。オンピステをメインとしながらもオールマウンテンというジャンルに属する「V-SHAPE」の中でひと際目立つ細身のシェイプはセンター幅65mmというデモモデルのような印象。実際に上級者がのっても満足のキレや俊敏性を味わうことができるという。軽量モデルながらもスピードを出したなかでの不安定さはないため、ターンサイズもスキー操作も自在に扱える上級レベルにとってはラクでおもしろい1台となるだろう。
(上)「V-SHAPE V8S」価格:¥102,000+税 サイズ(R):158、163(11.5)、168 サイドカット:122-65-100(163cm)
(中)「V-SHAPE V8」価格:¥102,000+税 サイズ(R):156、163、170(13.2) サイドカット:130-75-112(170cm)
(下)「V-SHAPE V6」価格:¥82,000+税 サイズ(R):149、156、163、170 サイドカット:132-78-113(170cm)
もちろん、そこまでのパフォーマンス性を求めずに、ラクで雪質にとらわれず、シーズンを通して楽しめる「V-SHAPE V8」「V-SHAPE V6」は健在。キレといったところよりも軽量さを活かしたラクなスキー操作でクルージングといったところにはもってこいの「V-SHAPE V8」は1台でなんでもこなす上級モデル。V8よりもややワイドで、ターンの導入時のサポート、そして安定した足元がさらに操作性を高めてくれる「V-SHAPE V6」は中級レベルにはオススメの1台。どちらもカービングはもちろん、多少荒れた斜面や雪質にも対応する70mm台のセンター幅は操作性に優れ、自然とワンランク上の滑りへとスキーが導いてくれる。
独自のテクノロジーにより超軽量に仕上げられ、レベルに合わせたラインナップはそれぞれのスキーヤーにとって最良のマッチングとなるだろう。ラクで操作しやすく、スキーというスポーツを楽しむには「V-SHAPE」シリーズは最適な選択となるのではないだろうか。