日本人の手に合わせたサイズ感とレザーへのこだわりは抜群の握りやすさへと

　レザーグローブの魅力。それは靴や財布などと同じように手入れ（エイジング）をしていくことで独特の色合い、そして自分の体、動きになじんだ自分だけのものになっていくといったところかもしれない。

力を入れていないの状態の手は少し丸みを帯びている。「SWANY」ではこの自然な状態に極限まで近づけることによって着用時のストレスをなくすように設計されている

　近年、そのレザーの柔らかな着け心地で人気の高まりをみせているグローブブランドが「SWANY」。本拠地が手袋の生産地として国内トップの香川県・東かがわ市と聞いて納得する方も多いのではないか。しかし、スキーグローブのスタートはアメリカからのようである。現在の「SWANY」は1937年に香川県で創業した手袋メーカーの子会社であるスワニーアメリカと1893年に創業したElmer Little & Sonsが合併したもの。スキー競技の経験もあるアメリカの会社の創業者の子孫がスキーグローブの開発をスタートさせたのが1987年。その後さまざまな独自開発した技術によって瞬く間にトップブランドへと成長した。
　このような歴史を経て現在、日本でも展開されている「SWANY」。しかし、日本でラインナップされている商品は、ほぼ日本オリジナル規格だという。これにはやはり、欧米とのサイズ感の違いや、温度や湿度といった環境の違いもある。スキーグローブの発祥はアメリカであるが、このような背景とラインナップをみると、日本ブランドといってもいいのではないか。

（左上）「Union Full Leather」価格：¥18,700（税込）
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全8色）
（中上）「Bocco」価格：¥18,700（税込）
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全7色
（右上）「Valcan」価格：¥18,700（税込）
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全5色
（左下）「Alaska」価格：¥18,700（税込）
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全6色
（中下）「Spring Glove」価格：¥13,200（税込）
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全4色
（右下）「Block Oil」価格：¥1,650（税込）

　2022-23モデルもラインナップは豊富だが、一貫してレザーへのこだわりを強く感じさせる。タイプもミトン、3本指、5本指タイプまで取り揃えられている。いくつかピックアップしてみると、まずはシンプルな5本指タイプの「Union Full Leather」。“握り”にこだわったこのモデルはストックを握った際のフィット感が抜群だという。元々、力を入れていない状態の手というのは少し丸みを帯びている。「SWANY」では、この自然な状態に極限まで近づけることによって着用時にストレスを感じることのない設計となっている。レザーへのこだわりだけでなく、こういった技術が“握りやすさ”ということを実現しているのだろう。“握りやすさ”を重視しているということから保温性に不安を感じるかもしれないが、対応温度域もマイナス15℃までとハイシーズンでも安心の保温性だ。この握りにこだわった「Union Full Leather」は、細かなストックワークも求められる基礎スキーなどテクニカル志向のスキーヤーにはオススメと一品と言えるだろう。
　同じくフィット感、握りやすさに定評があり3本指タイプのモデルが「Valcan」。ミトンタイプに近いため、よりレザーの柔らかさを実感でき、そして暖かさも重視したい方にはオススメとなるだろう。ミトンタイプに近い3本指タイプだとストックの握り心地に不安を感じるかもしれないが「Valcan」は手のひらの部分の綿量をできる限り減らし、グリップ感を損ねることはないというゲレンデはもちろん、パウダーシーンにおいても着けているだけで安心できるグローブといったところか。

「SWANY」レーシンググローブ 2022ラインナップ
左上から
「Hayate S」価格：¥22,000（税込）　
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全2色
「Hayate S 3 Finger」価格：¥22,000（税込）　
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全2色
「Hayate」価格：¥24,200（税込）　
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全4色
「Hayate 3 Finger」価格：24,200（税込）　
サイズ：XS、S、M、L（Mens） XS、S、M（Ladies）　カラー：全4色
左下からジュニアモデル
「Hayate Jr」価格：¥13,200（税込）　
サイズ：M、L、XL　カラー：全2色
「Hayate 3 Finger Jr」価格：¥13,200（税込）　
サイズ：M、L、XL　カラー：全2色
「Mirai」価格：¥7,700（税込）　
サイズ：M、L、XL　カラー：全2色

　ほかにもインナーグローブ付きの「Boccco」も注目したい。ミトンタイプで暖かく、なにより目を引くのが手の甲側人差し指あたりにチャックが設けられている点。そのためグローブを外さなくてもチャックを開ければ、インナーグローブでスマートフォンを操作するなどの動作が可能となっている。写真を撮るときなど、グローブを外すというちょっとした動作が以外と面倒だったりするものだが、これならば手が冷えることなく細かな作業を行うことができる。写真を撮るだけでなく、山中でさまざまな作業の必要性があるバックカントリーのシーンでも手を冷やすことなく安全に行うことができるだろう。
　もちろん「SWANY」ではレーシング対応のグローブもラインナップされている。国内トップレーサーも使用していることから、その品質に疑いの余地はない。コンマ1秒を争うアルペンレースにおいて、着用しているものには何の違和感やストレスを感じることなくレースに集中したいもの。その柔らかなつけ心地、握りやすさといったものがひょっとしたらタイムアップに貢献してくれるのかもしれない。
　今回、紹介したモデル以外にもさまざまなタイプとカラーバリエーションで豊富なラインナップの「SWANY」。日本人の手に合ったサイズ感と上質なレザーによる柔らかなつけ心地は誰もが納得するだろう。これから全国各地で始まる早期受注会ではまず、自身の手でその感触を確かめてほしい。自分だけのグローブに育てていく楽しみを「SWANY」から始めてみてはいかがだろうか。

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