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湯浅直樹 現役ラストレース 2022 FIS野沢温泉カップ

2022-04-15 (金) 15:48


 

 アルペンレーサー湯浅直樹が現役生活の幕を閉じた。すでに発表されている通り、今シーズン限りでの引退を表明していた湯浅直樹が最後のレースとして選んだのが、毎年4月に行われる「野沢温泉スキー場」でのFISレース。大会は4/11(月)~4/14(木)まで行われ、4/11(月)、12(火)は男女GSがそれぞれ2戦。そして4/13(水)、4/14(木)に男女SLが2戦行われた。参加選手たちは90年代後半、そして2000年代生まれが中心の若手レーサー。その中にひとり1983年生まれのベテランレーサー湯浅直樹。
 SLに出場した湯浅直樹は4/13(水)のレースでは惜しくも1本目でDNF。現役ラストレースとなる4/14(木)のSL第2戦の1本目は30位。その結果、2本目の滑走順は1番手となり、トップ滑走で現役最後のシュプールを刻んだ。その後、湯浅直樹の姿を追うように若手のレーサーたちが続くという印象的なレースとなり、滑走順の優位性もあったが、2本目はトップタイムで最後のレースの幕を閉じた。

 2012年イタリア、マドンナ・ディ・カンピリオでのレース。腰痛を抱えながらも3位表彰台にのぼった湯浅直樹。ゴール後は痛みに耐えきれず起き上がることもできない姿に胸を熱くしたアルペンファンは多いことだろう。その後も度重なるケガに悩まされ、2019年には膝に人工関節を入れるという手術も経験した。そういったケガの繰り返しにより、トップフォームに戻すことができなくなったというのが引退の経緯であると会見で語っていたように、ケガを恐れず、つねに限界まで自身を追い込み、“死攻”をモットーとしていた湯浅直樹。現役最後となった湯浅直樹の姿に、これから歴史をつくっていく若いレーサー達には何か少なからず伝わったことであろう。これからは彼がこれまで培ってきた経験、技術のすべてを若いレーサーに伝え、湯浅直樹を超えるレーサーが1日でも早く登場してくれることを願う。

湯浅直樹
1983年生まれ 北海道出身
2006年トリノ、2014年ソチ、2018年平昌と3度のオリンピック出場
(トリノオリンピクではSL7位)
世界選手権7度出場
ワールドカップ10位以内12回
(2012年イタリア マドンナ・ディ・カンピリオ3位 自己最高成績)
 
湯浅直樹 引退会見はコチラから
 
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