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FREERIDE WORLD TOUR日本版サイトオープン
2018-09-24 (月) 20:20
自然の山、そして地形。テクニックとそれぞれのスタイルで魅せる滑り!
世界最高峰のフリーライドが今シーズンも日本にやってくる。
1996年スイスで始まった「FREERIDE WORLD TOUR」。開催される場所はスキー場に設置されたコースではなく、自然の山の中。そして、決められているのもスタートとゴールだけ。競うのはそれぞれのテクニックとそのスタイル。ジャッジ基準は5つ。1・ラインの難易度 2・コントロール 3・流動性 4・ジャンプ 5・技術とシンプルなもの。スティープなラインに飛び込むハート。難易度の高いジャンプ。そしてライン全体を構成するターンといった技術を総合してパフォーマンスをする競技だ。
舞台は自然の雪山、バックカントリーフィールド。雪崩等の安全面も万全を期して行われる
その人気と規模は年々、拡大し、ついには2017年、日本にやってきた。白馬にて開催され同大会は「QUALFIER」と呼ばれる予選会から多くの日本人ライダーが出場し、本戦への切符を手に入れた。本戦当日は、前日から降り続いた雪の影響もあり、開催自体が危ぶまれ、コース変更というアクシデントの中、楠泰輔が見事に優勝を果たした。これは“HAKUBA”という山のポテンシャルと同時に、日本人ライダーのポテンシャルを世界中に発信することになった。
ラインを見極め、いかに自分の滑りで魅せるか!雪山を滑る総合力が試される大会ともいえる
シーズンを目前に「FREERIDE WORLD TOUR」の日本版サイトがオープンした。これまでもインターナショナルサイトから情報を得ることはできたが、これで、よりスムーズに、そして日本に特化した情報を入手することが可能になった。今シーズンは日本国内においてさらに広がりを見せ、2019年1/19(土)~1/26(土)まで白馬にて予定されているWORLD TOURの他にも、全国4カ所にて下部シリーズ(QUALIFIER)の開催を予定している。また、スキースクールと連携し、全国5カ所、7校の常設フリーライドスクールが開講されるという。これは世界の山々を舞台に活躍を目指す若いライダーにとって、明確な目標とその入り口となるだろう。
毎年、シーズンになるとコース外滑走や雪崩、遭難といったネガティブに捉えられがちなニュースが目立つが、こういった活動の広がりがフリーライド、そしてバックカントリーへの安全の啓蒙とつながることに期待したい。また、世界中のスキーヤー、スノーボーダーにまだ届いていない日本の雪山を発信し、その魅力が多くの人に伝わるのではないだろうか。
日本ではまだ馴染みのうすいエクストリームスポーツではあるが、アルペンやノルディックの競技とは違い、雪山そのものを滑るテクニック、そしてスタイルで魅せる!という彼らの滑りから、雪山を楽しむといった本来の目的を再認識できる機会かもしれない。
PHOTO:FREERIDE WORLD TOUR
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